Web業界フリーランス知識
Webデザイナーは将来いらなくなる?
Webデザイナーをやっている私が言うのもなんですが、近い将来、Webデザイナーはいらなくなると思ってます。まずこのサイトを見てもらえば分かると思うけど、2〜3年前だったらもっとビジュアルバリバリのデザインめきめきのサイトを作って、こんなにいろんなことを書くようなサイトにはしなかったと思います。よく見ればポイントだけ押さえて作って、後はテキストでごまかしてるのがよく判るとでしょう? 実はこれで事足りてしまうわけですよ。

Web自体もともと学術研究と軍事目的のシステムだったわけですから、情報伝達が得意分野ですし、自分がWebを使う時のことを考えてみてもデザインを見るわけじゃなくて情報収集がメインでしょう?  実際Webマーケティングの中で、デザインがあまり重要な要素ではないという事が分かってきてしまったということもあります。
もちろん、企業サイトの中などでは、CI的要素や信用性をいかに出すかという部分では必要だと思いますが、段々Webデザイナーの存在意義が変わってくるのでしょうね。
特にblogが出てきたとき、ああ、もう終わりかなぁ、と思いましたもん。
多分グラフィックデザイナーの世界に取り込まれていく運命なのかもしれませんね。

いまいちピンと来てない人には、 街のカメラ屋さんを思い浮かべてみてもらえば分かりやすいと思います。
元々写真屋というのは技術職で簡単にはなれない職業でした。 写真という専門特化されて安泰だった業界に、フィルム現像の価格競争が来て、コンビニや他業種が参入してきて、四苦八苦してるうちに、ある日突然業界構造が一変し、デジカメ時代に急変して需要自体が激減する。消えていったカメラ屋さんは1000や2000じゃないですよね。同じことが多分Web業界にもやってくるんじゃないのかな?
特に技術革新の早い業界なので、来るときはあっという間だと思います。
実際CMSの発達したブログシステムやドリコムみたいなサイトシステムが出始めてますからね。

もう一つ面白い話。私もあれっ? と思って調べたのですが、昭和50年代から現在まで、物価はだいぶ高くなっているのに、全体平均のデザインの制作料金ってほとんど変わってないんですよ。もちろん広告出稿量や媒体費用というのは上下してますが、デザイン料は変わっていない。つまり、レベルは高いレベルをドンドン求められながら、ガンガン費用は安くなって行っている訳です。
これはデザイン業界自体が不況産業の仲間入りを示してるんじゃないのかな? それが証拠に、自分でブランドを持っている人や経営をしている人以外で、デザイナーの金持ちって見たことあります?

これからWebデザイナーを目指している人には酷な話かもしれませんが、これが現実です。

私?  私は元々ビジネスモデルが面白くてこの業界に入ってきたので、あんまり危機感を持ってません。デザイナーでありながら、デザインにはあんまり執着してないって言うか、Webでビジネスが成り立つのであればまだ私がやれることはたくさんあるのでは? と思ってますので。
この辺はフリーの気楽なところですね。